葉山行成が妻と娘を守るためにアメリカの移住を決めたと聞かされて、正直怖くなった。
果たして自分にそこまでできるのか、沙羅を守りきれるのか。今の時点では自信が持てない。
『バンドも沙羅も両方守っていくにはどうしたらいいんだろう』
『そんなに難しく考えるな。最高の仕事をして、最愛の女を守る。それだけだ』
『ふーん。そうやって本庄玲夏の側に何年もいるわけ? まだ告白してねぇの?』
『いきなり生意気になるねぇ。そっちの方が悠真らしいか』
悠真と蓮が吐き出した紫煙がラウンジを漂う。
煙草の匂いが充満する空気の中で、悠真は携帯電話のネット検索機能で週刊ルポルタージュを検索した。彼が知りたかった情報は雑誌の発行元だ。
『週刊ルポルタージュって並木出版から出てるんだな』
『それがどうかした?』
『“偶然にしては”出来すぎてると思って』
風景は夜の神保町。タクシーの扉で隔てた向こう側で悔しげな表情を浮かべていた女は北山圭織だ。
圭織の勤務先と同じ並木出版の週刊誌が自分達を付け狙っていた。圭織と酒を飲みに行ったのは9月の末、スクープを狙うカメラマンが張り付き始めたのが10月上旬だとすれば条件が符合する。
これは何かがある。作為的な何かが。
果たして自分にそこまでできるのか、沙羅を守りきれるのか。今の時点では自信が持てない。
『バンドも沙羅も両方守っていくにはどうしたらいいんだろう』
『そんなに難しく考えるな。最高の仕事をして、最愛の女を守る。それだけだ』
『ふーん。そうやって本庄玲夏の側に何年もいるわけ? まだ告白してねぇの?』
『いきなり生意気になるねぇ。そっちの方が悠真らしいか』
悠真と蓮が吐き出した紫煙がラウンジを漂う。
煙草の匂いが充満する空気の中で、悠真は携帯電話のネット検索機能で週刊ルポルタージュを検索した。彼が知りたかった情報は雑誌の発行元だ。
『週刊ルポルタージュって並木出版から出てるんだな』
『それがどうかした?』
『“偶然にしては”出来すぎてると思って』
風景は夜の神保町。タクシーの扉で隔てた向こう側で悔しげな表情を浮かべていた女は北山圭織だ。
圭織の勤務先と同じ並木出版の週刊誌が自分達を付け狙っていた。圭織と酒を飲みに行ったのは9月の末、スクープを狙うカメラマンが張り付き始めたのが10月上旬だとすれば条件が符合する。
これは何かがある。作為的な何かが。

