【Quintet】

『そのスカート……』
「可愛いでしょ? 美月ちゃんと買い物に行った時にお揃いで買ったんだ」
『可愛くないわけじゃねぇけど……はぁー。やってらんねぇ……。この無自覚天然女』
「なんで溜息つくのよぉ!」
『俺にパンツの中まで見られたこと忘れてないよな? そんな短いスカート履かれたらまた見たくなるだろ』

 沙羅が履いているレオパード柄のスカートは膝上10㎝のミニスカート。座った状態だとスカートの布地が上がって太ももが露出している。

赤面した沙羅はショルダーバッグを膝の上に置いて太ももの露出を隠した。隠したところで、海斗には裸も恥ずかしい部分もすべてを見られているのだから今さらではある。

『この家には兄貴の他にも野獣が二匹いることをお忘れなく。油断してると食われるぞ。サーラーちゃん?』

 海斗の手が伸びてきてヘアセットした髪を崩さない力加減で頭を撫でられた。沙羅がまだ三人の中の誰も選んでいない頃ならば、このまま海斗はキスをしていただろう。

海斗に“沙羅ちゃん”と呼ばれたのも初めてで、真っ赤になった彼女は両手で顔を覆った。海斗にからかわれて赤面するようでは、まだまだ男への免疫が足りない沙羅だった。