明らかに五人仕様のダイニングテーブルや父との二人暮らしの頃よりも物が増えたキッチン周りまで片付けている時間はなかった。
他人の家のキッチンに無断で踏み込むほど織江は礼儀知らずではない。
(疲れた。UN-SWAYEDの正体を秘密にするって大変……。純夜さんと桜さんもこんな大変な思いしてるんだろうね……)
四人の男の痕跡を取り去るには5分じゃ足らない。
疲労困憊《ひろうこんぱい》の身で彼女は織江のためにオートロックと十九階の通路のロックを解除した。
やがて十九階に到着した織江と顔を合わせた。
「沙羅の家に入るの久しぶり。前来た時は2年に上がる直前だっけ?」
「春休み……かな」
「半年ぶりかぁ」
織江が最後にこの家に入ったのは今年の3月。4月にUN-SWAYEDの四人との同居が始まって以降は沙羅の友人がここを訪ねたことはない。
「沙羅の家の音楽室でアンサンブルやろうよ」と音大の友達に提案されても、ピアノの調子が悪い、予定が合わない等と言い訳をして断り続けてきた。
他人の家のキッチンに無断で踏み込むほど織江は礼儀知らずではない。
(疲れた。UN-SWAYEDの正体を秘密にするって大変……。純夜さんと桜さんもこんな大変な思いしてるんだろうね……)
四人の男の痕跡を取り去るには5分じゃ足らない。
疲労困憊《ひろうこんぱい》の身で彼女は織江のためにオートロックと十九階の通路のロックを解除した。
やがて十九階に到着した織江と顔を合わせた。
「沙羅の家に入るの久しぶり。前来た時は2年に上がる直前だっけ?」
「春休み……かな」
「半年ぶりかぁ」
織江が最後にこの家に入ったのは今年の3月。4月にUN-SWAYEDの四人との同居が始まって以降は沙羅の友人がここを訪ねたことはない。
「沙羅の家の音楽室でアンサンブルやろうよ」と音大の友達に提案されても、ピアノの調子が悪い、予定が合わない等と言い訳をして断り続けてきた。

