晴は龍牙の隣に腰を降ろした。コーヒーでいいかと早河に尋ねられて頷いた彼は、渡された名刺に視線を落とす。
名刺の肩書きは早河探偵事務所 所長、早河仁。
早河は龍牙の知人らしいが、弁護士の知人が探偵というのも異様な組み合わせだ。
『純夜が見つかったんですよね?』
『ああ。個人情報は外では話せないからな。晴にここまで来てもらうしかなかったんだ』
龍牙と二言三言の会話を交わしているうちにコーヒーの香りが漂ってきた。龍牙のカップは既に空になっている。
晴と龍牙、二人分のコーヒーを運ぶ早河はコーヒーカップの横にクリアファイルを置いた。
『こちらの報告書に結城さんの職場の記載があります。現在は東京を離れて岡山にいるようです』
『岡山?』
晴はクリアファイルに入れられた報告書に目を通す。純夜の職場の住所は岡山県倉敷市となっていた。
『念のため純夜さんの顔の確認をお願いできますか?』
報告書に同封された写真には作業着姿の男が写っている。これも盗撮の部類になるのだろう。
わざわざ岡山まで出向いて本人かどうか依頼人に確認するために盗撮をする。
探偵とはなかなかにダーティでハードな職業だ。
『写真の男は多分、純夜だと思います。双子の弟と顔がそっくりなんで』
『万一、人違いであれば至急ご連絡ください』
純夜が結城家を出て3年、星夜の話では純夜からの音沙汰はなし。事件や事故に遭えば結城家に連絡が来る。
名刺の肩書きは早河探偵事務所 所長、早河仁。
早河は龍牙の知人らしいが、弁護士の知人が探偵というのも異様な組み合わせだ。
『純夜が見つかったんですよね?』
『ああ。個人情報は外では話せないからな。晴にここまで来てもらうしかなかったんだ』
龍牙と二言三言の会話を交わしているうちにコーヒーの香りが漂ってきた。龍牙のカップは既に空になっている。
晴と龍牙、二人分のコーヒーを運ぶ早河はコーヒーカップの横にクリアファイルを置いた。
『こちらの報告書に結城さんの職場の記載があります。現在は東京を離れて岡山にいるようです』
『岡山?』
晴はクリアファイルに入れられた報告書に目を通す。純夜の職場の住所は岡山県倉敷市となっていた。
『念のため純夜さんの顔の確認をお願いできますか?』
報告書に同封された写真には作業着姿の男が写っている。これも盗撮の部類になるのだろう。
わざわざ岡山まで出向いて本人かどうか依頼人に確認するために盗撮をする。
探偵とはなかなかにダーティでハードな職業だ。
『写真の男は多分、純夜だと思います。双子の弟と顔がそっくりなんで』
『万一、人違いであれば至急ご連絡ください』
純夜が結城家を出て3年、星夜の話では純夜からの音沙汰はなし。事件や事故に遭えば結城家に連絡が来る。

