『あの日、俺か悠真が由芽を家まで送っていたら由芽は死ななかった。奴らが由芽に絡んで来たって俺が側にいたら倒せていたんだ』
由芽が死んだのは晴や悠真のせいじゃない、と言うのは簡単だ。けれど晴はそんな言葉を求めていない。
沙羅は何も言えずに振り向かない大きな背中を見つめていた。
『由芽が死んだのが受験直前だったから案の定、結果はボロボロ。悠真も由芽が死んでかなりメンタルやられてたけど、それでも志望校に受かったアイツはすげぇよ。俺は悠真のことめちゃくちゃ尊敬してるんだ。尊敬してるし信頼してる』
ようやく振り返った晴が手にしていたのはフォトアルバムだった。彼は清涼飲料水のロゴステッカーが貼られた表紙をめくり、ある写真を指差した。
『この子が由芽。こっちが律でこれが俺、俺の隣にいるのが悠真。中2の社会科見学で東京タワーに登った時だな』
あどけない表情で写真に写る四人組。晴も悠真も今の面影を残しつつも顔立ちは幼い。
晴の隣にはロングヘアーの髪をポニーテールにした女の子がいた。彼女が由芽だ。
由芽と少し距離を空けた隣にキャップのツバを後ろに向けて被った少年がいた。
笑顔の由芽と晴、澄まし顔の悠真、ふて腐れた顔の律。写真に写る時も皆の性格が出ている。
「由芽さん、可愛い人だね」
『男女共に友達が多いタイプの由芽は男子にも人気あったよ。律は由芽が他の男にとられる前に告白するって焦ってたな』
由芽は沙羅が知っている誰かに似ている。
子どもと大人が入り交じる中学生の顔立ちだけでは判断がつかない。でも似ている顔立ちの女の子を知っていた。
由芽が死んだのは晴や悠真のせいじゃない、と言うのは簡単だ。けれど晴はそんな言葉を求めていない。
沙羅は何も言えずに振り向かない大きな背中を見つめていた。
『由芽が死んだのが受験直前だったから案の定、結果はボロボロ。悠真も由芽が死んでかなりメンタルやられてたけど、それでも志望校に受かったアイツはすげぇよ。俺は悠真のことめちゃくちゃ尊敬してるんだ。尊敬してるし信頼してる』
ようやく振り返った晴が手にしていたのはフォトアルバムだった。彼は清涼飲料水のロゴステッカーが貼られた表紙をめくり、ある写真を指差した。
『この子が由芽。こっちが律でこれが俺、俺の隣にいるのが悠真。中2の社会科見学で東京タワーに登った時だな』
あどけない表情で写真に写る四人組。晴も悠真も今の面影を残しつつも顔立ちは幼い。
晴の隣にはロングヘアーの髪をポニーテールにした女の子がいた。彼女が由芽だ。
由芽と少し距離を空けた隣にキャップのツバを後ろに向けて被った少年がいた。
笑顔の由芽と晴、澄まし顔の悠真、ふて腐れた顔の律。写真に写る時も皆の性格が出ている。
「由芽さん、可愛い人だね」
『男女共に友達が多いタイプの由芽は男子にも人気あったよ。律は由芽が他の男にとられる前に告白するって焦ってたな』
由芽は沙羅が知っている誰かに似ている。
子どもと大人が入り交じる中学生の顔立ちだけでは判断がつかない。でも似ている顔立ちの女の子を知っていた。

