『あの時ピザ受け取ったの沙羅だっけ?』
「うん。玄関出て受け取ったのが私と星夜だよね。お会計は星夜がしてくれて」
『そうそう。ピザ屋がそれで沙羅に一目惚れしちゃったとか?』
『……ちょっと待て。このピザ屋の男の顔、拡大できる?』
それまで黙《だんま》りを決め込んでいた晴は食い入るように一時停止の映像を見つめている。悠真が男の顔を拡大表示した。
『画質は悪いがこれでいいか?』
『サンキュ。……コイツ、キャップ被ってるけど律《りつ》に似てる』
また沙羅の知らない名前が出た。首を傾げる沙羅に悠真が説明する。
『律も俺と晴の中学の同級生なんだ』
「じゃあ由芽さんとも?」
『そうだよ。……晴っ!』
夜空の封筒を持って晴がリビングを飛び出していく。悠真が声をかけても晴は立ち止まらずに階段を上がる足音が聞こえた。
『……沙羅。晴の部屋に行っておいで』
「でも……」
『このピザ屋の男が律なら、沙羅を盗撮した犯人は律だ。沙羅だって関係者なんだよ。晴と律と由芽の話を沙羅が知る権利はある」
「晴が話してくれるかな……」
『沙羅になら話すよ。お願いだ。晴の話を聞いてやって欲しい』
悠真に促された沙羅は意を決して二階の晴の部屋に向かった。
まだ同居を始めたばかりの頃も悠真とこんなやりとりをしたのを思い出す。あの日は食卓を囲んで隼人と美月の話題が出ていた。
終始無口な晴の様子を気にした沙羅を、口実をつけて彼の部屋に行かせてくれたのも悠真だった。
「うん。玄関出て受け取ったのが私と星夜だよね。お会計は星夜がしてくれて」
『そうそう。ピザ屋がそれで沙羅に一目惚れしちゃったとか?』
『……ちょっと待て。このピザ屋の男の顔、拡大できる?』
それまで黙《だんま》りを決め込んでいた晴は食い入るように一時停止の映像を見つめている。悠真が男の顔を拡大表示した。
『画質は悪いがこれでいいか?』
『サンキュ。……コイツ、キャップ被ってるけど律《りつ》に似てる』
また沙羅の知らない名前が出た。首を傾げる沙羅に悠真が説明する。
『律も俺と晴の中学の同級生なんだ』
「じゃあ由芽さんとも?」
『そうだよ。……晴っ!』
夜空の封筒を持って晴がリビングを飛び出していく。悠真が声をかけても晴は立ち止まらずに階段を上がる足音が聞こえた。
『……沙羅。晴の部屋に行っておいで』
「でも……」
『このピザ屋の男が律なら、沙羅を盗撮した犯人は律だ。沙羅だって関係者なんだよ。晴と律と由芽の話を沙羅が知る権利はある」
「晴が話してくれるかな……」
『沙羅になら話すよ。お願いだ。晴の話を聞いてやって欲しい』
悠真に促された沙羅は意を決して二階の晴の部屋に向かった。
まだ同居を始めたばかりの頃も悠真とこんなやりとりをしたのを思い出す。あの日は食卓を囲んで隼人と美月の話題が出ていた。
終始無口な晴の様子を気にした沙羅を、口実をつけて彼の部屋に行かせてくれたのも悠真だった。

