【Quintet】

 一同はコテージを離れてキャンプ場内の炊事場に。調理係とバーベキューのセッティング係と仕事を分担して作業は進む。

調理係は沙羅、美月、星夜、悠真。包丁を持たせても大丈夫なメンバーだ。
バーベキューの機材を出したり簡易テントを張るセッティング係は残りの三人。必然的に包丁を持たせてはいけないメンバーが揃った。

「あー! 隼人、アスパラつまみ食いしないでよぉ。せっかく茹でたのに」
『ちょっとだけならいいだろー』

 だがセッティング係はすぐに作業が終わってしまい、暇をもて余した隼人が美月に絡んでいる。
その横でバーベキュー用の野菜を切っていた星夜が舌打ちした。

『こらこらエロ帝王隼人様ぁー? 美月ちゃんとのラブラブ見せつけてんじゃねぇ。暇なら野菜あっちに運べ』

 星夜がボールに山盛りに載せた野菜をぶつくさ言いながら運ぶ隼人の図は珍しくて面白い。キャンプ場に着いてから沙羅はずっと笑っていた。

「隼人くんって美月ちゃんのこと大好きだよね」
「もうね、なんでそれ以外はクールなのにあんなにバカっぽくなるのかな……」
「でも隼人くんだけじゃなくて他の四人も高校生みたいだよね。大人っぽさが消えてる」
「四人の中に隼人が入ると年長組の悠真くんと晴くんも高校時代のノリが出てくるのかもね」

 焼けた肉を目を輝かせて頬張る晴と海斗と星夜、ビールで乾杯している悠真と隼人、沙羅と美月が作ったアスパラのベーコン巻きもグリルの上に運ばれる。

沙羅は来週ハタチの誕生日を迎えるがまだ未成年、美月も誕生日は7月。19歳同士の女子組はビールではなくアルコールなしのジュースで乾杯した。