ホワイトブロンドの髪、ミルクチョコレートの色の眼、見慣れた背格好。白いシャツが太陽光を反射して眩しい、お互い様だけど。
「掃除だよ、掃除」
箒をアスファルトに押し付けると、テキトーな返事。キョロキョロと辺りを見回すなり靴と靴下を脱いで、私のものの隣に置いたその人は。
無表情を貼り付けたまま、眼だけは射抜くように私を見た。
それですこし空を見て顔を顰めて、裸足で此方まで歩いてくる。風で揺れた前髪で、額が見える。私は流れた髪を直すふりをして視線を逸らした。
「まじめちゃん」
「私だってフツウにサボってたよ」
「や、俺から見たらまじめ、ね」
微笑む美麗な顔立ち。中性的でいつだってキレイな彼は、夏の悪いところが何も似合わない雰囲気で涼しげにいる。
「他の人は? 来ないの?」
悔しいから気にする必要のないことを口にして、視線を逸らすと気のない返事が戻ってくる。
「知らね。来ないんじゃないの」
サボりか。気持ち分からなくもないけれど。
でもモヤるの、自分が真面目に掃除に取り組もうとしていた気がすこしだけ存在していたからだ。
「あつ、頭」
なんか髪に触れたと思って彼を見れば、伸ばされた手が私の頭に乗っていた。
「何?」
「あつそうだなって思ったら案の定あつい」
「しかたないじゃん。黒って熱吸収するんだよ」
「ふーん。じゃ、こっち」
私の髪をするりとすり抜けた手が雑に私の腕を掴んで引っ張る。



