こわれて星




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授業終了のチャイムで教室の空気が緩んだ。
午後から始まったくせにたった一限分の授業で終了した今日に、怠い怠いとみんなが言い合っている。


かく言う私も、脳内で数式が巡っていてウザいウザい。運悪く掃除当番、プールだし。


無香料の日焼け止めクリームを授業中に塗りたくった上からまた塗った。無意味に焼けたくないのに、よりによってプールとか。



「糸川ぁー、掃除どこ?」

「プール掃除」

「うっわドンマイ。私理科室だから先帰っとくね」

「おっけー。また明日ね」

「じゃーね」



すれ違ったサキとそんな会話を交わしてわかれる。やっぱりドンマイ案件なのか、プール掃除。別にいいけれど。


何人かずつで振り分けられているはずだからテキトーに掃き掃除して終われば、うん、そうしよ。


スカートのポケットにスマホと日焼け止めクリームを入れて、靴を履き替えた。明るすぎる太陽下に今から頭が痛くなる。


ぼうっとした思考でプールに向かう足取りが、ちょっと覚束無いほどだ。


何故か開いていた扉を押して入る。


ああなんか、小学生の頃はわくわくしてたのに。いつの間にか取り零しちゃった気がする高揚感が、現在の睡眠欲とごちゃごちゃになって内心笑った。


掃除用具入れからテキトーに選んだ長めの箒を掴んで、靴と靴下を脱いで、日陰でしゃがみこむ。まだプールの水、入ってなくて。


そのうち満ちてしまうんだろうな、夏のために。