こわれて星




「なんか上手くいきそうだね。はやくデート誘っちゃいなよー」



聞けばそこそこのペースで上手くいってしまいそうな、そんな感じだと思う。サキは容姿や雰囲気を変えてしまうほどだし、サキから聞いた彼だって。


うれしそうにわらった彼女はほんとうに可愛く見えた。恋ってそんなに楽しいのかな、って恋を楽しむサキを見る度に感じる。


すっかりナチュラルになってしまった彼女、健やかな笑顔、初夏のせいじゃない頬の明るさ、きらきらしててかわいい。



「糸川にいちばんに報告するからね」



彼からメッセージがきた様子でスマホの画面に視線を向けたサキに頬杖をついた。


窓から差す光が机に熱をつくる。教室の冷房で相殺。窓の外に見えた青空には消えかけのひこうき雲。


初夏のせいじゃない感情を、私もいつか生み出すことがあるのかなんて、らしくない。らしくないこと考えてしまう。


らしくない。


冷水、恋しい。