テキトーだね。テキトーだよ。
とやり取りを交わしてひとつ共通点、興味が薄い。
それはもちろん何事にも。
「彗、あのさ」
何事も。
周りが回っているだけに見えてるのかな、彼は。だって私はそう見えている。ただそこを動かない彼を除いて。
チョコレートみたいな深い黒、このふたつはいつも私を。
「うん?」
覗き込んでいる気がする。
「何もねー」
「なにそれ」
ふ、と笑い声を零した芽吹は、学校以外で会う時の顔をしていた。だからすこし安堵する。動揺もしない。
いつも通りだ、何もかも。それで済ませてしまうことにした。
彼を見る。
私はこの人をどう思っているんだろう。
⸝⋆⸝⋆
⸝⋆⸝⋆
「とりあえず体育祭に向けての準備、体育祭当日の準備、それを開催までの会議のなかで決めて進めていくんだけど。ここまではいいかな? 糸川さん」
「はい、大丈夫です」
にっこりと不自然なまでに笑顔を浮かべた担任が、わざわざ名指しをしてくる。この時間帯、この教室には私と担任しかいないのに。
サボりだと思われてることが原因でこんなに刺々しい態度を取られているけれど、面倒臭いからテキトーに流すことを決め込んだ。
「うちのクラスはそこまで重要なことは任されていないんだけど、まずは50m走が終わったあとに次の競技の用具を、」



