こわれて星




大方サキが私の話をして、私に彼氏がいないことを言ったんだと思う。いつものパターンに頭が痛い。



「会わない」

「なんで? 会うだけならいーじゃん」

「絶対ロクな人じゃないから」

「そんなのわかんないじゃない」



確信がある。友だちを介して会おうなんて魂胆が嫌。1回会わされた男にストーカーされた以来、そういうのは断っている。


サキには言っていないから私が理由無しに会いたくないって言ってるように見えるけど。言ったところでって感じだし。


テキトーに躱していくにも嘘はつきたくない。どうしたものかと考えながら、隣で何か言ってるサキを無視して廊下を歩いていると、教室の入口付近に女子が集まっていた。


隣のクラスの子、だと思う。何か見て喋っている様子の彼女たちのおかげで道が塞がっていて教室に入れない。



「ありゃー、何あれ。みんな忘れ物借りに来たのかな」



サキは呑気にそんなことを言って、立ち止まった。



「忘れ物にしては多いね」

「うーん。ちょっと待ってて糸川」



頷くと、彼女は持ち前の明るい笑顔で集まっている女子たちのなかに行ってしまう。


サキの社交性凄い。しばらくぼうっと待っていると、即帰還したサキが面白くなさそうな顔をして私を呼んだ。



「何だったの?」

「あれ見な、あれ」

「うん?」



微妙な隙間から教室を覗き込む。


そこには芽吹がいた。