考えを巡らせていれば。
「つーかお前、俺らのこと知らねェのかよ」
突然、赤髪がそんなことを言い出した。
“俺ら”って……この三人のことだよね。
「なに、芸能人か何かなの?」
みんなしてこの顔面だ。モデルでもアイドルでも納得できる自信しかな、「ちげーよ!」
……まぁまぁ自信があったのだが、赤髪にバッサリ否定されてしまった。
「じゃあ、アイツらなら知ってるか〜?」
藍髪が一歩右にずれる。
赤髪と藍髪との間にできた空間から顔を覗かせると、屋上にはもう二人の人物がいることに気がついた。
一人は寝てるから顔が見えない。わかるのは髪色が銀だということ。
もう一人はこっちを向いて………てっ、天使!!
ふわふわな金髪には少し癖がついていて、華奢な体にパッチリとした二重の大きな瞳。
一瞬だけ目が合ったけど直ぐにぐりんっと顔を背けられた。



