ここがどこだと言われましても。
「屋上じゃん」
即答すれば「、は」と。藍髪が気味の悪い笑みを止めた。そして酷く驚いた表情であたしのことを凝視する。
「……おめえ、マジで言ってんの?」
「ま、マジだけど」
なんだ、この驚きようは。
どこって言われても……うん。やっぱ屋上だわ。
「──ちょっと二人とも、どうかした?」
今度は藍髪の横からまた別の男が現れた。
あたしを見て「え、女の子?」と眉をひそめる色白の彼は、絵本に出てくる王子様みたいにキラキラしていた。
身長は赤髪よりも低くて170cmくらい。色素の薄い茶色の瞳に、髪は……はい、次は深緑色ですね。
赤、青ときて今度は緑。不良校って髪色が派手な生徒しかいないのかよ。
あたしも前髪の一部を青く染めているとはいえ、ほとんど黒髪だ。全体染めの方が良かったかなぁ。



