「なっ……なんだ、」
「情けなくなんかない」
恐怖で震える瞳を、ただ真っ直ぐに見つめる。
「仮とはいえ、あたしは“閃光”の姫になった。でも真琴が嫌なら、みんなは知り合ったばかりのあたしよりも真琴の気持ちを優先したと思う」
“閃光”は仲間を大切にする族だ。短い期間だけど、一緒に過ごしてきてそれがよくわかった。
だからあたしを仮の姫にするという案が出たとき、まずは女嫌いの真琴に意見を聞いたはず。
あの時は「転校生が姫」という噂が広まっていたから、実際に“姫”として守るのが一番手っ取り早い方法だったんだろうけど……
まだ単なる噂の段階だったから、“閃光"全体で動けば噂を消せたかもしれないし、頭の切れる想乃なら他の方法も見つけられたと思う。
でもそうしなかったということは、真琴があたしを姫にする提案を受け入れたということだ。


