「み、つき?」

「綾人…?」

暗いアジトにそんな声が響いた。



うそ、なんでここに綾人が居るの…?

助けに…来てくれたの?


でも人を殺した私は幸せになる資格なんてない。

「今、なんて言った?」

綾人がいつもより低い声で言った。

「え?」

「おっと王子様のお迎えだ」

「お前がアルプリスのボスか?」

「そうだよ」

「美月を返せ」

「返せって…
星華は 君たちの物じゃないと思うんだけど」

「美月は物じゃない
それに朝霞の姫だ」

「そうか、でも君たちに返すことは出来ないよ
それでもって言う「力ずくで取り返す」

ボスの言葉をさえぎり潤が言う。