御曹司たちの溺愛レベル上昇中





***



テストが無事終わったあとの休日──




「なんて解放感っ」




って言ってられないのがわたしである。





残したアパートの掃除があるから。


テストがあったし、ルームシェアに慣れるのもあったから、少しサボり期間が……



そのため疲れた体と頭を無理矢理起こして、
わたしは朝早くからアパートの掃除に精を出していた──




「……ここは磨いたし、おー!なかなか綺麗になったんじゃない!?」




窓や床、台所、トイレにお風呂──隅々まで掃除をしてボロボロでも見れるような綺麗さが出てきた。



「絨毯も取ったし……壁にもなにもない。よし。家具も端に寄せた、あとは電気か……」




ふむ。




うちには乗れるような椅子はないし。

テーブルに乗っても届かない。




「あっ……あーハタキ捨てたんだった」




わたしとしたことが……




今日で村田さんに終わりましたって言えるかと思ったけど、次回に持ち越しか。









「邪魔すんぞ小柳」





「わぁ!?」




「……そんなビビるか?」