控えめにドアが開けられ、響くんが入ってきた。



「お邪魔しますね」



響くんの手には数種類の教科書にノート。



……まさか、問題をわたしに聞きにきた?とか?



だとしたら絶対無理だ……



「あぁっと……どうしたの?」


「人がちゃんと教えてるのに、颯くんがうるさいから一時的に避難させてもらいたくて。いいですか?」



避難と言っても、自室があるのでは……?
確か共有ルームでやる、って言ってた気がするし。
どうしたものか──




「ついでに琉衣さんがわからない箇所がある際にははお答えできると思いますけど」




『こいつ俺らの中で一番頭良いんだぜ?』






あ──





「お願いします……」