アパートの片付けは、小鳥遊くんと響くんのおかげで、残すは掃除だけとなった。



「小柳、今のでラスト」


「ありがとう」



外から戻ってきた小鳥遊くん。


結局、御曹司にゴミ出しをさせてしまった……


本当は最後にわたし一人で出すつもりでいたんだけど──



『三人の方がはやい』

『ですね』



って小鳥遊くんたちが言ってくれたから、無下にも出来ず……




でも、二人が両手で袋を持ったときは冷や汗かいちゃったけど。


シルエット的に、本当に大丈夫だったかな。


御曹司ってわかってるから余計にそう見えるのかもしれないけど──





夕方になって、キリがいいのでここまでに。




三人一緒に家を出て、アパートの階段をおりたところで、わたしは改めてお礼を伝える。



「今日は本当にありがとう。すごく助かった。後はわたしだけでなんとかなるから大丈夫!」


「なら良かったな」

「まぁそうですね……にしても」


「ん?」




アパートを見渡す響くんにわたしは首を傾げると、小鳥遊くんも響くんを見ていた。







「なかなかのボロさですね」






お"……