「それは……でも、響くんは賢いし分からないんじゃ……」
「だとしても、琉衣さんが小鳥遊グループが大きくて抵抗があるなら、僕は迷わず小鳥遊の名を捨てられますよ」
「名を、捨てるって」
そんなこと簡単に……響くんは言わない。
それでも迷わず真っすぐと言ってくるということは……
──『こうして本気で気持ちをぶつけてるんです』
響くんの、本気……。
「小鳥遊を飛び出して、小柳に婿入りできるってことです。そうすれば、大きな肩書きはついてきませんから」
だとしても、響くんはそこまで考えていたなんて……。
「……さてと、僕の気持ちをぶつけたところで。風邪でも引いたら大変ですから寝ましょっか」
切り替えるようにわたしを起こし、前と同じように響くんはわたしの手を引いて二階へと上がった。



