御曹司たちの溺愛レベル上昇中


今、わたしは危ない作業はしてないけれど……意識しないわけではないから、心臓が危ない。


「俺だって琉衣ちゃんといたいもん」


すりっとより密着するような形になれば、颯くんと響くんからは奇声のような悲鳴が上がる。


またも引きはがそうとするものだから、このままではこの繰り返しでご飯が間に合わなくなるかもしれない。


「……お、落ち着いて。今はご飯の準備をしましょう?」


ね?、とやんわり雪さんの手からも逃れ、三人にお願いすれば、


「うん、今は分かった」

「だな。とりあえず飯だ。とりあえず今はな」

「僕も了解です。"今は"って琉衣さん言いましたし。今は、我慢しまーす」


……やたらとわたしのなにげなく言った『今は』を強調してくる御曹司三人。


──わたし、言葉選び間違ったんじゃ……?


食事を終えた後が怖いな、なんて思いつつも作らないわけにはいかないから、ただただ美味しいものを作ることだけを考えながらわたしはご飯の支度をした。