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文化祭が終わったと思いきや、御曹司三人からの……告白。
──全然眠れなかった。
分かってはいたけど、言われたことや表情が浮かんで一睡も出来ないまま朝に。
休みで良かった……良かった?本当に?
ホッとしたのも束の間。
休みだから、家の中で一日中会う確率が増えるわけで。顔を見たら、挙動不審になるわけで。
ぎこちなさでいっぱいになるのでは?
そう考えると、部屋から出ることが出来なくなる。
……結局、昨日のたこ焼きも颯くんと話した後、レンジに入れっぱなしにしてしまって。
取りに行かないと。
ああ、でもそんなこと言ってられない!
温めて持ってきて食べる、それだけ。それをしたらいいだけ。
そう言い聞かせて、部屋を出ることに。
──誰も、いない?
階段から共有ルームを覗くも、気配はなし。
なんの音もしないから大丈夫そう。
足早にキッチンへ行き、たこ焼きを再び温める。
──颯くんは、食べたのかな。
あれから、先に入れって言われてわたしが先に戻ってきたけど……ないから食べれたってこと、だよね?
温め終了の音が鳴る前に中から取り出して、踵を返せば……
「きゃ!?」
御曹司三人揃い踏みで。



