ゆっくりとドアをあけ左右を確認すると……雪さんが丁度、わたしに気付いた。
「……っ琉衣ちゃん!!」
驚きながらも、走って来てくれる雪さんの前に出ていく。
「良かった……朝起きて、琉衣ちゃんが部屋にいないって、颯が教えてくれて探してたんだ」
「ごめんなさい。別荘の中で迷子になって……」
「迷子?……怪我とかしてない?」
と、わたしのことをペタペタと触る雪さん。
「それは全然」
心配をかけたとはいえ……変な意味じゃないけど、雪さんがこんなに触ってくるなんて。
珍しいと思いながら何度も頭を下げていると、響くんも合流。
「あ!……颯くん?颯くん聞こえる!?琉衣さん二階の部屋にいました」
携帯で連絡を取り合って居たのか、すぐにわたしの居場所を伝えた響くんは、携帯をポケットにしまいながら走ってきた。
「はぁ……良かった、見つかって。足のこともあったから外には出てないとは思ったけど……怪我してませんか?」
「してないよ。ほんとごめんね」
雪さんにかわって今度は響くんが同じようにわたしに怪我はないか確認する。
響くんまで同じことを……



