そして、雪さんと颯くんは並んで画面をスクロールしていき、数分で雪さんに限界が来てしまった。
「お、俺はその……色はなんでも……あまり肌が見えないのが、い、いい……ですごめんなさい!」
ばちん!と自分の顔をまた覆った雪さん。
謝ることなんてないのに……なんか申し訳ない。
「ねぇ颯くん?」
「な、なんだよ響……声かけんな」
「だって、だんだん携帯離して見てるから」
そう。携帯を持つ手を徐々に伸ばしていってたから、颯くんにも限界が来そうだなって。
「……う、うるせぇよ。ああもう!俺はこれだ!トイレ行ってくるから来んなよ!!」
響くんに携帯を押しつけ、颯くんは猛スピードで出ていった。
そんな様子にあきれながら、響くんはどれどれ……と画面を確認する。
「ふーん……琉衣さん、これでいいですか?」
見せられたものは、露出度の低い水着で。
「……でも、高くない?もうちょい安いので──」
「いいんです。僕たちが着せたいので。これ着ましょうね」
ポチっと購入画面に移動されたのだった。



