ぽかん、と顔を赤らめた雪さんに、何食わぬ顔で響くんは画面を見せる。
「ねぇ雪兄さん、この中ならどれが琉衣さんに似合うと思います?」
「え……えっ、その……」
照れながらも、なんとか選ぼうとちらちら画面を見る雪さん。
「バカ!雪兄にんなもん見せんな!耐性ないんだから」
「じゃ颯くんはどの水着の琉衣さん見たい?」
響くんは、ずいっと携帯を颯くんに近付けた。
だけど、颯くんはまた顔を背ける。
「ばっ……!?し、知るか!」
「颯くんだって耐性ないじゃないですか。……あーあ、可愛い琉衣さんの姿見れる絶好のチャンスなのに。このままじゃ、スクール水着になりそう」
すごいわざとらしい口調で響くんは、携帯を置いた。
すると、まんまと引っ掛かる颯くん。
「す、スクール!?ダサすぎだろ!?」
「だって、雪兄さんも颯くんも選べないんでしょ?」
「選べれ……選べれるし!?全然選べるぞ俺は。ほら携帯貸せよ」
颯くん、噛みかみ……
「選べれるって何……?まあ、いいけど。はい」



