後日、別荘の掃除とリムジンの手配をしてくれる村田さんから、

七月いっぱいで課題を終わらせ、八月は別荘でお過ごしを──と連絡が来た。


その約束を守るべく、わたしたち四人は共有ルームで各々課題を進めているところ。


昼食を済ませ、早一時間。

雪さんとわたしはそれなりに集中できているのだけど……


向かい側にいる颯くんと、わたしの隣に座る響くんは微妙だ。

伏せている颯くんに関してはあまりいつもと変わらない感じがするからいい。
でも響くんが集中せず、ずっと携帯とにらめっこしているのが珍しくて。

次のページを捲りたいけど、気になっちゃう。


でもなぁ、ずっと静かにしていた空気を壊すのもなんだし……今は課題を──?