「フフフっ、仲睦まじくされているのが伝わってきますなぁ」
クスクスと村田さんが、わたしたちのことを微笑ましそうに見るものだから、
わたしの腕にくっつく響くんを剥がそうとする颯くんも慌てる雪さんも、ピタリと静止した。
「まぁ仲は良いけど……なんか恥ず……」
「俺もちょっと恥ずかしいかも……」
「そう?僕は全然大丈夫」
響くんは平然としてるけど、二人はほんのり頬が赤くなって村田さんから目をそらしている。
その姿にまた小さく笑う村田さんだが、何か閃いたように、手を叩いた。
「そうだ!坊っちゃま方、夏休み中は別荘に行かれてはいかがですかな?」
『別荘?』
わたしたちの声が重なる。



