──慰める的なことじゃないのね……
まさかのおいうちに、雪さんはしょんぼり。
だけど、このやりとりを見せられていた響くんはが今度は雪さんのそばへ。
「……雪兄さん、琉衣さんは怪我してるよね」
「うん」
「お風呂は滑りやすいよね」
「う、うん」
「万が一滑って転んだらって思うと、助ける人が近くにいる方がいいと思う僕は間違ってる?」
「……確かに?」
「確かに?じゃねーよ!絆されんな!何まんまと響の手口に引っ掛かってんだよ!」
響くんが雪さんにアピールし、うまく共感を得るも、颯くんは全く認めない。
「んなこと言って、お前下心ありありだろ!」
じりじりと颯くんはわたしを隠すように、前に立ち響くんと向き合った。
──下心……ってないでしょ。響くんだよ?
モテるって言ってたし、賢いし。そんなの──
「ありますけど?何か?」



