首を横に振るわたしの背中を擦り、雪さんは安心したような顔でわたしのことを見ると、つられて颯くんも響くんの表情も和らいだ。
「大丈夫ですよ、ありがとうございます……と言うか、心配してくれてありがとう。でも一つだけ……」
と、わたしが言いづらいオーラを出してしまったから、和らいだ三人の顔に心配の色が──
「いやっ怪我は関係なくてっ。昨日、部屋に戻ったまま寝ちゃったから、その……シャワー、浴びたくて……」
お風呂入ってないって、あまり男の子に言いたくないのだけどもね、致し方ない。
恥じらいとかは置いといて、松葉杖を使い一歩踏み出せば、響くんがふっと耳打ちしてきた。
「一人で大丈夫ですか?……なんなら僕も一緒にお供しますけど?」
と。
──え、なんて?



