お昼を食べて集まってきたのか、子供たちが少しずつ増えてきて、遊ぶ姿をわたしたちは眺めていた。
「たか……颯くんも子供のころは外遊びしてたの?」
意識してちゃんと名前呼び出来てたのに、ちょっと気が抜けたら危ない危ない。
横目で"おい"って顔されたもの。
「んー……なんか楽器やらされたな。俺は向いてなくて、外で木登りして何回も怒られた記憶ある」
颯くんらしい……元気っ子。
「……楽器って初耳。じゃあ響くんや雪さんも?」
「ああ、響は割りと色々こなせるけどどれも興味なくて、雪兄は一時期ピアノかじったけど……弾いてる最中外見た時に、あ、蝶々!とか言って知らんうちに花好きになってた」
二人も二人で、らしい。
響くんは本が好きだし、雪さんは花。
二人ともおとなしい趣味だけど……
「颯くんの趣味って何があるの?」
木登り!ってさすがに今の歳では言わないだろうし。
かといっておとなしそうな趣味のイメージはない。
「……スポーツとか?響は頭。雪兄は器用さとかあるけど、俺が三人で一番だ!って思えるのは運動神経くらいだからな。大体出来るぜ?アーチェリーとかも」
アーチェリー……
わたしテレビ越しにしか見たことないよ?
どのタイミングでやる機会あったんだろ。
スポーツ出来るのは中学から見てて納得だけどね。



