丁度よく木陰になったベンチに腰掛け、おにぎりや飲み物を取り出すと、颯くんはそっこうで食べ始める。
おにぎりの開け方わからない、とかないんだ。
コンビニ行くって言ってたけど、慣れてるなぁ。
「あー……こうさ、おにぎりとお茶の組み合わせって最高だよな」
「分かる。お味噌あるとなおいいんだけどね」
「同感っ」
意外と庶民的なところも感じながら、美味しそうに食べる颯くんの隣で、わたしもおにぎりを食べる。
「んんー」
「うまいよな」
学校はぬいて、シェアハウスに住むようになってから一人のご飯じゃないから、誰かとのご飯が美味しく思える──



