……なんだか、途端に不安になった。あたしがしたい!ってだけで形になったデート。よく考えてみたら瑛くんは初めてなんかじゃないだろうし、いろんな女の子と過ごしてきたはずだ。
瑛くんが今あたし以外眼中になくて、あたし以外見えていないことは痛いほど伝わってくる。
だからこそ、いまの瑛くんが大好きな羽山柚果でぜんぶ、過去を塗りつぶしてほしいと思っちゃったんだ。
「いないよ。柚果以外の女の顔、全く覚えてない。もうすでに何もかも上書きしていってる」
「俺に全部言わせるあざとさ、やっぱり天性」と甘く目を細めて頭を撫でられてしまったので、あたしはとっても満足ちゃんになってしまった。めんどくさい乙女なあたしのことも、好きだよね?
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