明るいステージと、暗い客席。距離があって瑛くんの表情が上手く確認できないけれど、どうしようもなく泣きたくなった。
階段を降りていって君のもとへ駆け出せば、瑛くんも同じようにステージを降りてきて真ん中で、向き合った。交錯する視線はあたしたちだけのものだ。オーディエンスが何人いようが、今この瞬間に瑛くんの視界をひとりじめしているのはあたしなの。
手を伸ばせば届く距離。コンテストのためにヘアメイクが施された瑛くんがいつにも増してかっこよくて、また好きが募る。
顔を見たら、声を聞いたら、触れたら、どんどん大きくなっていく。
「お迎えありがとう、お姫様」



