極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜



「……ん」


両手のひらを新次郎に向かって差し出した。



「……は?質問の答えになってねぇな?」


「知らない、考えても分からない」


「……ならこの手はなんだ?何のつもり?」


「五万円!!!」


「…は?!」


「勝手にキスした賠償金!五万円ちょーだい!無理ならこの前のスーツのジャケット代の五万円をチャラにしてそれに当ててください!」



合意の上ではないキッスをされたという紛れもない事実!これだけはしっかり分かっていることだ!これを機に前回のジャケット代を返済させてもらおうじゃないか。



「……へぇ、身体で払うシステム?の割には俺、損してる気がするんだけど。五万も出すならもうちょっと触っても許されるよな?」


「ダメです!!一回、五万!!ワンタッチ五万!追加で触る場合は二倍の十万円!!それでもいいならどうぞお触りください」


「……とんだぼったくり女だな。やっぱお前そーいう仕事、向いてるよ」



呆れ顔でため息をつきながら背を向けて出ていった魔人…新次郎。彼が出ていってからそっと自分の唇に手を当てる。



──キ、キスしちゃった!!!



いや、初めてではない。断じて初めてではないです!ファーストキスは初めて出来た彼氏に捧げたので決して初めてのキスではないです!!



ただ─…ものすごーく、久しぶりなだけです。