「……それ、誘ってんの?」
突然、手当をしていた私の手をグッと力強く掴んだ新次郎は…そのまま腕を引っ張り自分の方へと私の身体を引き寄せた。
「っな…なにしてるんですか!私には仁睦さんという想い人がっ、」
「あぁ、そーだな。お前の推しの若頭サマも今頃…美園グループの令嬢と同じようなこと、シてるだろうね?」
……言わないで、意地悪
「簡単に俺のこと呼び出してるけどさ、考えたことねぇの?俺に襲われたらどーしようとか」
「そんなこと、シないよ。だって新次郎は私のお世話係っ」
「──だから?悪いけど俺、そんなに忠実ないい子じゃないよ?お前見てるとイライラすんだよね。…ぶっ壊してやりたくなんの」
掴まれている腕が痛くて、新次郎の考えがいよいよ読めなくなってきた頃…彼はグッと距離を縮めて顔を近付けてくると─…
ちゅ…っと、一瞬。
唇同士をぶつけられた、ような気がした。



