「ち、違うもんっ…これは剛田さんとは無関係っ!さっき屋敷の廊下を走ってる時に転んで」
「…それ、嘘だったらマジで殺るけどいいの」
「……車から飛び出したのは私だから、剛田さんは関係ない。」
「関係ねぇわけねぇよな?俺はアイツに安全運転で…って釘までさした。にも関わらず傷ものにして帰されたんじゃ…黙ってられねぇだろ」
このままでは剛田さんが何の罪もないのに狩られてしまう事になる。そんな理不尽な話ってない。悪いのは私なのに…どうして誰も私のことを責めないのだろうか。
「……新次郎はお世話係サブでしょ?決めるのは仁睦さんだからっ」
「そーだな…若頭は知ってんの?」
「…え、なにをっ」
「剛田を生かしておきたいなら、その膝のケガのことは死ぬまで隠し通すことだな。あの人は俺より冷酷な人だから。必要ないと思った人間は躊躇なく消す─…そんな冷たい人なんだよ、お前が推してる若頭サマは」
そんな…酷いことをする人には思えない。だって仁睦さんは初めて会ったあの日、無条件に私のことを助けてくれた。それだけでも彼は…優しい人だよ。



