「……ごめんなさい、」
掴んでいた仁睦さんの腕を解放し、彼らの邪魔をすることを辞めた。……私より可哀想な美園さんにお兄ちゃんを貸してあげる。感謝しろよ美園グループとやら。私に、感謝しろよ?
なんて、心の中ではいくらでも毒を吐けるが…一言でも話せば涙が溢れそうなほど豆腐メンタルの私。
今日はもう疲れた。部屋にこもって死んだように寝てやる。ご飯も食べずにただただ夢の世界へっ、、
「……夜は、一緒に寝てやる」
突然ポン…と、頭に乗せられた仁睦さんの手。
解放してあげたはずなのに…自ら私に触れてくるなんて─…推しが尊すぎてヤバい。
「だから、ちゃんと飯は食え。いいな?」
何度も首を縦に振って、承諾の意志を示すと…仁睦さんは一瞬微笑んで「またな、英里」なんて名前を呼んでくれるというスペシャルファンサまで頂きまして。
ほげ〜…っと、脳内お花畑状態になっている間に美園の姐さんに連れていかれてしまった私の推し。その後ろ姿を見て胸が張り裂けそうになるのを必死で堪え…いつも過ごしている部屋へと足を運んだ。



