極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜



大学の門を出てすぐの道路で信号待ちをしていると、目の前に”いかにも”な雰囲気を漂わせた黒塗りの車が停車した。


「お嬢っ…乗ってください!」


運転席から声をはりあげて私に話し掛けてきたのは送迎係の新次郎ではなく─…おそらくまだまだ若手、下っ端だと思われる仁睦さんの舎弟のうちの一人、、確か名は…剛田《ごうだ》さん。



乗れ、と言われて素直に乗ることが出来ないのは彼を信頼していないという点と、パニックを起こさないかという心配。


あれほど新次郎の車に乗ることを拒んだ私を車に乗せようとするなんて…剛田さんはなかなか鬼畜なお方だな。



「実は小さな抗争がありましてっ…若頭も新次郎の兄貴も迎えに来られない状況で、、自分がお迎えにあがることになりました」



先程の女性の話はどうやら本当みたいだった。本音を言えばこのまま走って帰りたいところだが…車の方が早く帰れることなんて考えなくても分かる。



今は何よりも仁睦さんに会いたい。この強い気持ちがあれば…車に乗るのが怖い、なんて思いももしかすると、、克服出来るかもしれない。