「これだから…言葉の通じないガキは嫌いだ」
苛立ったようにそう吐き捨てると、ため息をついて私に背を向けた仁睦さん。
嫌いと言われたことに大ダメージを受けて視界がボヤけ始めた頃、ゆらゆらと揺れる視界の中で彼が振り返ったのが何となく分かった。
「お前は何も言わなくていい。もう既に手は打ってある…俺の言う通りに行動すれば、生きてここから帰してやる」
…仁睦さんは、私の味方なのだろうか?そもそも敵は何?どうして私は殺されるの?
ただ単純に、理由が知りたいと思った。
だから首を縦に振って、状況がよく飲み込めないまま会長さんに会うことを承諾してしまったのだが…どうやらその判断は間違いだったようで。
「やぁ、君がヒラリーちゃん?少し話しを聞かせてもらえるかな?…ん?あぁ、ご苦労だったね仁睦。下がっていいよ。私は彼女と二人きりで話がしたいんだ」
会長さんが待っているといって案内された部屋。一緒について部屋に入ってきた仁睦さんに対し、真っ先に追い出すような言葉を告げた会長さん
「…いや、しかしっ」
それが予想外だったのか、仁睦さんはすぐに承諾することはなく…なんだか少し焦ったように言葉を濁してその場に居座ろうとする。
「あれ…聞こえなかった?出て行けと言ってるんだ。同じことを二度も言わせるな」
仁睦さんは深深と頭をさげてから…一瞬、私と目を合わせた後すぐに、、部屋を出ていってしまった。
──…さて、私はこの後どうなるのだろうか



