会長サマとの面談が無事に終了し、以前と同様に仁睦さんとともに部屋を出てお屋敷の長い廊下を一緒に歩いた。
あの時と違うのは…仁睦さんが私の手を握って歩いてくれているということ。
「─…英里、」
って…部屋に着いて早々に私のことを抱きしめてくれる仁睦さん。これも以前は考えられなかった行動のうちの一つ。
同じように背中に手を回してギュッと身体を密着させれば、私たちの距離はゼロ距離になる。
「……本当に、いいのか?」
「いいって…何がですか?」
「俺を選んで…本当に後悔しないか?」
いいも何も…仁睦さんのそばに居ることを会長サマ直々にお許しいただいたのだ。もう何も怖いものなんてない。
「仁睦さんの方こそ、いいんですか?会長サマにお許しをいただいたということは…推しの事務所に交際の許可を得たようなもの!もはや無敵の英里ちゃんは一生、仁睦さんの傍を離れないつもりですが……いいんですか、逃げるなら今ですよ?」
後からやっぱりナシだ…なんて言っても、もう逃げられないですよ?



