「……ひとつ、申し上げて起きたいのですが。仮に新次郎が後を継ぎたいと名乗り出てきた際には」
「あぁ…分かってる。その時がきたら…また話し合おう。出ていきたいなら出ていけばいいし、ここに残りたいならそれなりの席を用意してやる」
「……分かりました」
「それに…今すぐお前にここを去られると、ただ単純に私が寂しい。」
突然の会長サマのその暴露が尊すぎて…思わず声を上げそうになったのを必死で堪えた。
「お前は…可愛い。私の言うことをいつも素直に聞いてくれる仁睦は…手のかからない可愛い息子だった。だから…今回のことはお前の最初で最後の反抗期のように思えて嬉しかったよ。余計な責任を負う必要は無い、子の責任は親の責任だ。後のことは任せてこれまで通り普通に生活すればいい」
私には極道の世界の仁義や礼儀なんてものは分からないが、目の前の会長サマがとても器の大きな偉大な人であるということは分かる。同じ、人として。尊敬するべきところが沢山あるような人だということは…分かる。
「ってことだから、ヒラリーちゃん。もう少しここで極道の推し活を続けてもらえる?それなりに君のワガママも聞いてあげるよ?」
おっと、いいんですか会長サマ。
ワガママを聞くって言った?言ったよな?!男に二言は無い…っというやつですよね?!



