玄関先で顔を合わせて、何も言っていないにも関わらず突然怒り口調でそう告げた会長サマ。とても話しに加われる雰囲気では無いので、私は息を殺して存在を消すことで必死だ。
「部屋に来なさい─…君も、一緒に」
キミ、と言って私のことを見た会長サマ。私も行かなければならないのか…と既に緊張し始めた私の手を仁睦さんが強く握ってくれた。
背を向けて先に歩き出した会長サマの後を追いながら、「大丈夫だ」と言って手を引いて歩いてくれる仁睦さん。……以前会長サマの部屋を2人で訪れた時とは違う。何も恐れる必要なんてないと、とても心強く思った。
「……失礼致します」
会長サマの部屋の前に到着し、「入れ」と許可されたことにより襖を開いて中へ入る仁睦さんの後を続いて自分も一緒に部屋に足を踏み入れる。
「座りなさい」
というお言葉を頂き、二人して正座をして会長サマと向かい合って座ると、会長サマは何か言うわけでもなく大きなため息をついたあと、、
「新次郎の意識が戻ったことで、ようやく今度の騒ぎについて会合を開くことが出来た。本当に突拍子もなく…とんでもない爆弾を落としたもんだな…仁睦、お前が今回のことをどう思っているのか知らないが、他の組の連中は皆お前のことを恐れ媚びへつらいつつある」
………どういうこと?



