極道の推し活、始めました。〜クールな若頭は童顔女子大生を寵愛して離さない〜



その後戻ってきた仁睦さんは、特に新次郎に何か声をかけるわけでもなく…長居すると新次郎が休めないだろうから、と私の腕を掴んで強制的に帰らせようとしてくる。



「……じゃーな、クソガキ。」



と言って手を振る新次郎に「また来るね」と声を掛けて同じように手を振ってみせれば、



「ここに来る暇があるなら、勉強しろガキ」



なんて意地悪を言われたので、再びべーっと舌を出して睨みつけながら病室を出た。




「……顔を見て、安心出来たか?」



私の手を引いて歩く推しが不安そうにそう尋ねて来たので…スマイル全開で頷いて見せると、目を細めて優しく笑いかけてくれる仁睦さんに心臓がギュンギュンする。



新次郎の言葉がどこまで本当なのか不明だが、若頭サマになりたい新次郎と、それを辞めたいと思う仁睦さんが上手く分かりあって平和に解決する未来が訪れれば─…なんて思っていた私は、本当に世間知らずな甘ったれだったみたいで。




「……ここを出ていくことは、許さない」



仁睦さんと共に帰宅した御屋敷で、鉢合わせた会長サマのその言葉は…やはり私には全然理解できなかった。