悪い人には思えなかった西園寺殿。もしかしたら、彼も私と同じように…突然裏社会の人達と関わるようになって脅されたりしてるのでは?
「……始末されるのは、やっぱり違う」
仁睦さんに直談判しに行こうと、襖を思い切り開け放ったのですが─…
「残念だったな、ばーか」
既に新次郎を見張り役に置かれていたみたいで、小馬鹿にされて終わった。
「西園寺殿に、もう一度だけ会いたい」
「無理に決まってんだろ。さっさと寝れば夢の中で会えるんじゃねぇか?その頃には西園寺って男もあっちの世界に誘われてる頃だろ」
「──どうしてっ?!私が余計なことを言ったから、」
「お前、バカなの?自分の家が燃やされたこと忘れた?その男が関係してるのかはこれから明らかになることだろーけど、お人好し過ぎるんじゃねぇの?西園寺ってやつのことは諦めろ。若頭が決めたことはどーやっても覆せない」
指で私の額をツンっと力強く突っついて、部屋の外に出ようとした私のことを押し込める新次郎。
「……馬鹿なことは考えるな。二、三日もあればすぐにまた大学へ行けるようになる。悪ぃことは言わねぇから、少しだけ大人しくしてろ」
──…2、3日?
2、3日で何が変わる?全部解決する?解決するなら私はここにいる必要は無くなるのでは?



