「……片付けるぞ」
座って食事をしている私の前を堂々と素通りして、掛け軸を降ろそうと足を進める仁睦さん。
「…え、待っ!!ちょっと、待ってえ!!」
急いで立ち上がり、走って仁睦さんを追い越して掛け軸の前で両手を広げて降ろされることを阻止してみせた。
「……退け。こんなふざけたモンぶら下げてたらお前が妹なんて話しは一瞬で吹き飛ぶ」
「っだ、誰も部屋には入れない!仁睦さんと新次郎だけしか入れないようにするからっ」
「却下だ。わざわざ自分からリスクを背負うようなことはするな。捨てるって言ってねぇんだから我慢しろ」
「……いやだっ、こんな広い部屋で常に一人で居るんだから…これくらいの癒しがあってもいいじゃないですかっ!!」
うわ〜ん、っと嘘泣きをして手で顔を覆えば…頭上から盛大なため息が聞こえてきた。



