もう伝わってると思う。 だったら、ここで恥じらったところですでに恥ずかしい想いを吐露しているんだから、あとは口に出して言えばいい。 ……できない。 今まで何度も言ってきた「好き」を伝えるのがこんなにも難しいなんて、思いもしなかった。 すると、なにも言えないでいるわたしを、涼くんは自分の方に引き寄せた。 冷たい空気から守ってくれるみたいに抱きしめられる。優しくて温かい。その瞬間、言葉がするりと落っこちた。 「好き」