あっそとつまらなそうに切り捨てた涼くんの興味が静かに宿る。わたしはうつむき、しばし言葉を精査する時間を自分に与えた。
どう言えば伝わるか。想いを言葉にしてだれかに伝えようと思っていなかったから、いきなり国語のテストを受けさせられる気分だ。
結局まとめられないまま、沈黙に耐えきれなくなって顔を上げた。
「まえに涼くんが言ってた言葉──涼くんと恭くんへの態度が違うってあれ、わからない」
「ん?……ああ」
そんなことも言ったな、というような反応だった。
けっこう気にしてたのに、涼くんにはなにげなく声に出した言葉のひとつにすぎなかったのだろうか。まあいいけど。
僕好き出演者のなかに相良恭平の名前があるのを見つけて気持ちを自覚したときだ、涼くんにふたりへの態度の違いを指摘されたのは。
わたしは平等に接してるつもりだった。
どっちが優先とかなくて、どっちにも同じ気持ちを持って接していた。



