そう思っているわたしに、言葉が落ちてきた。
「おれにはもう、答えが出てるように見えるけどね」
向かいあう恭くんは口角を上げるだけの遠慮深い笑みを浮かべ、わたしから目をそらした。
その口が小さく「あっ」と開いたので、誘われるように視線を追った先で、思わず泣きそうになる人物を見つけた。
……なんの運命だろうか。
はたまた、因果か。
絡みついたチェーンをほどかずにはいられないように、人の縁とはそういうふうにできているらしい。
「どうするの? おれは背中押さないよ」
動かないわたしに恭くんがそう言ってくる。
追いかけるつもりはない。
はっきりした答えも出てないのに動いてまた傷つけたら、今度こそわたしは自分を許せなくなる。
そんな自己中心的な人間に成り下がりたくない。



