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今日は望愛からメッセージが入るまで、寝覚めがとてもよかったので朝からランニングをしたり、楽しみな映画の台本を読んだりして、気分よく過ごしていた。
それが突然、望愛からいらつくメッセージが届いて、気分はがた落ち。
今年は厄年なのかもしれないと、上半期に大きなドラマシリーズの主演に決まった大ニュースも忘れて、そんなことを思う始末だ。
「恭花くん、ちょっと来てもらってもいい?」
リビングのほうから義母さんの呼ぶ声がして、望愛のことを考えるのはやめにした。
「悪いんだけど、これ、お隣さんに渡してきてくれる?」
リビングへ行くと、百貨店のものだとひと目でわかるデザインの紙袋を渡された。
「いいけど……なにこれ」
「お菓子。ほら、涼花くんがしばらくお世話になったでしょ。そのお礼」
「ああ、なるほど」
紙袋の中には、絢音のお母さんが好きな洋菓子店のギフトボックスが入っている。



