ふたりが双子である理由





世界はまわりつづけるし、時間は流れつづける。


だったら、僕好きが不祥事によって終わったとしても世間はまた新たなトレンドを見つけて踊りつづけるし、わたしも学校に行っていつもの毎日を過ごしつづけるしかない。


大切な人がいなくなっても、試験期間に突入したら勉強に本腰を入れる。それが、この社会で生きるということ。




学校帰り、ふらりとカフェに立ち寄った。


レジでほうじ茶ラテを注文し、商品を受けとってふたりがけの席に着く。壁際のテーブル席なのでちょうど店内を見渡せた。

あっ……そういえば、ここ……。


『悪い、遅れた』

『女の子を待たせるなんてサイテー』

『だったら、待ち合わせ場所をこっちの最寄りにしてくれ。おまえのガッコー遠いわ』


涼くんとふたりで入ったカフェだ。

僕好きの話題から目をそらしたくて涼くんを呼びつけ、ショッピングをするのに待ち合わせしたお店。


席は違うし、注文したものも違っているけれど、思い起こせば一瞬であのときの光景にダイブできるくらい脳底に刻まれている。